IT戦略の概要

そもそもIT戦略とは、IT技術や情報システムを経営に活かすための戦略・計画のことです。これまで業務の効率化ツールと捉えられていたITが、経営戦略や事業目標の達成に寄与するための指針として考えられています。

似た用語でDX戦略がありますが、こちらは新規ビジネスモデルの創出が主な目的です。それに対してIT戦略は、既存ビジネスや業務プロセスの効率化が目的です。ITシステムを導入・運用することで企業の業務負荷を軽減し、コアビジネスにより集中できる環境づくりに貢献します。

IT戦略が必要とされる理由

IT戦略が必要といわれる理由について、以下のようなものが挙げられます。

・生産性の向上と業務の効率化

生産性向上や業務効率化は企業が取り組むべき課題であり、解決策としてIT戦略は大きな役割を担います。例えば、大企業であれば新規事業への人的資本や知的資本を十分に揃えられます。しかし、中小企業の場合、新規事業の立ち上げに割けるリソースが限られるケースも少なくありません。限られたリソースを有効活用するうえで、既存事業の生産性を向上させ、各部署における業務効率化を図ることが必要です。そこでIT戦略を策定し、適切なITツール・システムを導入することで新規事業へのリソース捻出などを可能にします。

・企業が抱える課題解決の施策となる

コスト削減や顧客満足度の向上など、企業が抱えている課題は多種多様です。解決すべき課題に対してIT分野からのアプローチは非常に有効です。IT戦略をしっかりと立案することで、スピード感のある経営改革の実行につながります。

・小規模から取り組める

施策の効果を実感するまでに時間を要する場合、IT投資に躊躇する企業は少なくありません。会社を挙げた一大プロジェクトを想像しがちですが、経営課題を解決するからといって大きな投資は必要なく、書類整理のクラウド化といった小規模な業務プロセスの改善でも立派なIT戦略です。身近な範囲から改善できる点が必要とされる理由の一つです。

IT戦略の策定でお困りのときはITコンサルタントによるサポートを！

業種・業界を問わず必要な存在となっているIT戦略ですが、策定のノウハウを持ち合わせていない、自社に適したシステムやツールがわからないなどの悩みも多く聞かれます。そのような場合、ITコンサルタントのサポートを活用することをおすすめします。ITコンサルタントはIT技術を用いて、企業が抱える経営課題の解決を支援することが主な役割です。専門的な知識とノウハウを兼ね備えており、企業にとって心強いビジネスパートナーとなります。